2011年9月28日水曜日

俺のヒーロー

我こそはと、胸張って言うが
父親こそが目指すべき男であり
超えるべき唯一の対象であり
ガキのころから、俺のヒーローなのだ。

周囲の親父世代の人たちからは
お前の親父はどうのこうのと
言われるが、息子の俺にとって
それはもっとも頼もしく
ただひたすら、家族を支えてきた男。

顔が広いわけでもない
どこぞのお偉いさんたちとの人脈を持っているわけでもない。
人のためにならないことはしないし関わらないと
無意味に群れることもなく、人付き合いも苦手な父。

俺の一番古い記憶が2歳の時なのだが
冬の時期に、俺を抱き上げ
農作業で石のようにゴツゴツして、ひび割れた手で
俺の顔を撫でくりまわし、それが痛くて泣いた記憶。

思えば、なんと逞しく偉大な手だろうと思う。
今の俺は当時の親父よりも年を重ねているが
自分の手を見ての、何一つ苦労することなく
メシを食い、湯に浸かり、温かい布団で眠り
高校大学まで行かせてもらっただけのことはある
苦労知らずのきれいな手をしている。

こんなことは父のまでは何一つ思っているような素振りはしないが
32歳になっても、俺のヒーローは親父なんだ。
なんか文句あるか?

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